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アザーン 第一回

「アザーン」とは、イスラム教で一日五回の礼拝時刻を知らせる呼びかけのことです。イスラーム諸国を旅行した人の中には、町中に響き渡るアザーンの輪唱に感動した経験を持つ人も多いかと思います。また国内の東京モスク、神戸モスクなどでアザーンを聞いてその調べに心を打たれた人もいるかと思います。ここではアザーンについて紹介していきたいと思います。

●アザーンの始まり

アザーンはマディーナへの移住後、預言者ムハンマドと当時のムスリムたちはまず預言者モスクの建設に取り組みました。マッカ時代とは異なり、人々が迫害を恐れずに自由に礼拝ができるようになったのです。礼拝の時刻を人々に伝える必要性が出て来たことから、その方法が預言者ムハンマドと教友たちの間で協議されました。当初は鐘、ラッパ、のろしなどを用いる案も出されたものの、それらはキリスト教徒やユダヤ教徒によって実施されており、また拝火教に似ることも避けるべきであったため、人の肉声で行われることが決定されたとされています。

イスラーム諸国の旅行記などでは、「モスクから日に5回クルアーンが流れる」といった表現がよくみられますが、実際にはアザーンで読み上げられているものはクルアーンではありません。礼拝への呼びかけのために定められた言葉をアラビア語で読み上げているのです。この言葉は、アブドゥラー・ビン・ザイドという教友が夢で見たものに基づいているとされています。 

最初のアザーンは、西暦622年(ヒジュラの行われた年)にエチオピア出身の教友ビラールによって読み上げられました。現在でもイスラーム教徒の住む地域では日に5回、読み上げられています。

●ミナレット(尖塔)

ミナレット、尖塔などと呼ばれるモスクに付随する高い塔で、アザーンは詠みあげられます。かつては肉声で読まれていましたが、現在では拡声器が用いられることも多いようです。

ミナレットはアラビア語ではマナールもしくはマナーラと呼ばれます。これはアラビア語の光(ヌール)と同じ語根を持ち、その為に「光の塔」もしくは「光塔」という意味を持つとも解釈されています。

つづく・・・

第二回をお楽しみに!

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