聖なる三ヶ月


Moonlit Night

一年の中で、イスラームで神聖とされ、また恵みや報奨がより多くもたらされる三ヶ月が始まりました!

イスラーム暦ラジャブ月、シャーバン月、そしてラマダーン月です。

この三ヶ月には、イスラームで大切な聖なる夜と、一年の中で最も大切な月、ラマダーン月をより恵み豊かに迎え、過ごすための段階的な準備期間ともいえます。

この聖なる三ヶ月をどのような心構えで過ごせばよいでしょうか。

質問:ラジャブ、シャアバーン、ラマダーンの3ヶ月間の高揚感を我々の奥深くで感じ、その霊的な雰囲気を最大限生かすために勧められることは何ですか?

答え:まずこの3ヶ月間は、信者にとってアッラーに最も近づくことができ、かれの限りない慈悲に対して相応しくなり、罪を放棄して心と魂の地平線へと旅立つことができる、非常に重要な祝福された時の一片であることに言及しなければなりません。自我を清め、魂を律し、そして心を清めるという観点から、信者には毎年、神聖なリハビリを受けることが必要となります。この3ヶ月間はそうしたリハビリを実現するための非常に重要な機会となっているのです。

人が身体に関わる重荷を取り除き、ある種の地平に上昇し、ある程度のレベルの精神性を保つには、ズィクルや熟考に真剣に勤しむ必要があります。ただしこれに取り組む間も人は心と魂を宗教と精神性に対して開かれているようにしなければなりません。つまり、理性の力を用い考察しながら信仰やクルアーンについて理解しようとする一方で、降り注ぐ天の恵みや光の雨をすすりながら吸収しようとすべきです。

神意を大切にする者は大切にされる

今までに多くの人々がそれぞれの観点や視野に応じてこの特別な時のひとこまについて美しい言葉で表したり、この祝福された3ヶ月が信者の人生に獲得させるこの上ない美しさに目を向けさせてきました。こうした掛け替えのない作品を互いに読み合わせながら一語ずつ分析し、その意味を消化し吸収することは、この3ヶ月が人に獲得させる精神的な恵みを理解し感じさせるという点で非常に重要です。3ヶ月について書かれたものからしっかりと恩恵を受けるためには、適当に読むことを放棄し、問題の深部まで深く掘り下げていくことが必要です。そうではなく、そうした感情、ものの考え方を高めることができなければ、この3ヶ月について読み聞きしたものを十分に役立てることはできないでしょう。

加えて、この聖なる時のひとこまが持つ独特の美しさや、人の心に反射される歓び、風味を完全に感じとり味わうためにはまず最初にそれが「アッラーからの予期せぬ贈り物や助けがいっぱい詰まった月」であることを正しく認識し、一秒たりとも無駄にせず、この間、昼夜を問わず勤行に励んで最大限に生かせるよう真剣に取り組むことが必要となります。例えば、タハッジュドの礼拝をささげるために意を決して真夜中に起きアッラーに向かい合って祈ることをせず、夜の恵みを少しずつ飲もうとしない者にとって、これらの月について語られてきた精神的な美しさを深く感じとり、味わい、その喜びを享受することは不可能です。形而上的な緊張感を持って3ヶ月を迎え、僕としての真剣な意識を持ちながら崇拝行為に打ち込まないのなら、これらの月が告げている意味を、たとえその恵みがふんだんに降り注がれ続けたとしても、その人は理解し感じることができないでしょう。さらには、この時のひとこまに関して他の人たちが述べたものについて己の限られた視野で判断し、こうした経験を単なるファンタジーだと見なす場合もあります。

この神聖な日々にザーザーと降りかかる豊富な恵みから恩恵を受けるにはまず最初にかれを信じ、大切にすることです。注意を向けることは相互に作用します。もしあなたが3ヶ月に見出される精神や意味合いに注意を向けないのであれば、それらはあなたに対してその扉を解き放ってはくれないでしょう。さらには3ヶ月についての鮮烈で輝きを放つ言葉の数々も、あなたの目にはぼんやりとしか映らないでしょう。イブン・ラジャブ・アル=ハンバリーの感動的な表現やイマーム・ガザーリーの熱意によって心を動かすような言葉もあなたにとっては何の意味もなさないでしょう。なぜならその言葉の及ぼす影響力は、言葉そのものの価値のみならず、その事柄に対して聞き手に備わる理性的・精神的受容力、さらにはものの見方や意図といったものにも関わってくるからです。

このことから、人は聖なるラジャブ、シャアバーン、ラマダーンの色合いに染まるほどにこの事柄を自分のものとするべきです。そこまで一体化して初めて、人はこれらの祝福された月が人間の魂に囁きかけるものを耳にし感じることができるようになるのです。自らの浅薄さを捨て、現世的な型から抜け出せないのであれば、そしてこれらの月の真実に対して理解を深めようとしないのであれば、3ヶ月について述べられた最高に美しい言葉であっても気にも留めず右の耳から左の耳となってしまうでしょう。のんきに過ごすのを好み、こうした恵み豊かな季節に自己再生を図る努力をしない人、振る舞いに真面目さが見られない人がこの月の恩恵を得ようとすることはかなり厳しいと言わざるを得ません。

M.F ギュレン

「魂に耳を傾ける時:3ヶ月」より一部抜粋

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