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預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)

 

預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)は、アッラーが人類に送った最後の預言者です。イスラーム教徒(ムスリム)は生きる上で、多くの点において、預言者ムハンマドを模範としています。世界中の16億人を超えるムスリムたちが尊敬し、模範とするお方とは、どのような人物で、どのような生き方をされたのでしょうか。

 

注)ムスリムは、預言者ムハンマドの名前を聞くと、尊敬を込めて「サラッラーフ アライヒ ワサッラム(彼の上に祝福と平安あれ)」と唱えますが、本HPでは短縮している場合があります。

預言者とは?
 

預言者とは、「神の言葉を預かる者」という意味で、神の言葉を預かって人間に伝えるために、神によって人間の間から選ばれた特別な人のことです。アッラーはこの世界と人間を創造したままで放っておきはしませんでした。人間の心には様々な感情や欲があり、自然のままに正しく導かれる事は時として難しいものです。そこでアッラーは人間を導くために、それぞれの時代にそれぞれの民族と地域に、人間の間から預言者と呼ばれる人を選び、彼らを通じて人間の生きる道を教えました。

人類が地球上に登場した全ての時代において、各民族と地域に遣わされていたとクルアーンにおいて記されています。その役目は、神と人間の間を仲介することであり、神の言葉(啓示)を預かり、現地の言語で人々に、自らも実行しつつ、伝達することです。預言者の人数については確かな数字がありません。クルアーンの中では25人の名前が挙げられています。預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安がありますように)から伝承された言葉によれば、人類史上、124,000人(一説によれば224,000人)の預言者が送られています。

 

預言者ムハンマドの生涯
預言者ムハンマド
(彼の上に祝福と平安あれ)

預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安がありますように)も、アッラーによって送られた使徒の一人です。

昔からさまざまな預言者たちが送られ、さまざまな時代や民族にアッラーの宗教をもたらしましたが、時代と共に間違った理解などから人間が勝手に宗教を変え、もとの教えと違ったものにしてしまいました。アッラーはこれらを正すため、最後の預言者としてムハンマド(彼に平安あれ)を送り、最後の完全な宗教としてイスラームを下したのです。
彼の預言者性の特徴の一つは、最後の預言者であって、世界の終末まで預言者性が継続されるということです。クルアーンの章句によれば、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安がありますように)を通して送られた最後で最良の教えであるイスラームは、世界の終末まで、その教えの内容が変更されることなく持続することがアッラーによって保障されています。

預言者ムハンマドの人柄

預言者ムハンマドは、預言者として啓示を授かる以前より、とても誠実で皆から信頼されてた人物でした。人は預言者ムハンマドを「アル・アミーン(正直者)」と呼んでいました。

性格は、慎み深く、決して声を荒げることもなく、嫌な目にあった時も、悪い行いで返すことはなく、いつも寛容で許されるお方でした。全ての事にアッラーに忠実で、決してアッラーの掟を破ることはありませんでした。また、家庭では、料理や家の掃除なども手伝われ、子供たちとも遊び、良き夫であり

父親でした。

人々に対して親切に接するだけでなく、子供たちや動植物、

自然環境についても慈愛をかけられ、愛されました。ご自身の物に気前がよく、また誰かと席を共にされている時は、客が先に席を立つまで、決して立ち去られないなど、気遣う方でもありました。とても情愛深く、決して厳格で欲張りではありませんでした。そしてふさわしい称賛以外は決して受け入れられませんでした。

預言者ムハンマドはただ単にアッラーの言葉を述べ伝えただけではなく、その教えを自ら実践しました。そうしてイスラームが単なる理想ではなく、実践の宗教であることを身をもって示したのです。そこで彼の実践のことを「スンナ」と言い、ムスリムが模範とすべき指針とされています。「ムハンマドは

アッラーの使者である」とは、ムハンマド(彼の上に平安あれ)をアッラーの使いであると認め、彼の生き方(スンナ)を自分の手本として受け入れるという意味です。

預言者ムハンマド(彼の上に平安あれ)は西暦570年にサウジアラビアのメッカに生まれ、預言者に選ばれる前から誠実で高潔な人として認められていました。彼の人生は充実しており、彼がわざわざ人々に異を唱える必要はなにもありませんでした。しかし40歳のとき、アッラーが彼を預言者として選んだため、彼は全人類を導くという偉大な仕事の苦難の道のりに進むこととなったのです。預言者として選ばれた後、彼はメッカで13年間布教し、その後マディーナに移住してから10年間活動し、63歳でその生涯を終えました。


預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安がありますように)の生涯を、次のように時代区分にすることができます。
 1.預言者になる以前(571年~610年)
 2.預言者になった後(預言者としての生涯)
   a. マッカ時代(610年~622年)
   b. マディーナ時代(622年~632年)


 

「預言者ムハンマドを語る」

 

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